090:絶縁!_2

彼女は喧嘩が得意だった。

すぐに。

大川お母さんは小林国史を連れて去り、その際、小林国史は左利を抱いて連れて行った。

子供が見てはいけないものは、子猫も見てはいけない。

その時になってようやく、小林桂美は我に返り、顔を押さえながら小林強輝を見つめた。「私を叩くの!小林強輝、あなた私を叩いたのね!」

小林桂美は小林強輝が自分を叩くとは思ってもみなかった。

彼女は小林桂代のためを思ってのことだった。

都会の人と結婚できるのは、小林桂代にとって幸せなことなのに、小林強輝は彼女と一緒に小林桂代を説得するどころか、逆に小林桂代と共に敵対していた。

記憶の中で、両親でさえ彼女を叩いたことはなかった。

なのに今!

小林強輝は他人のために彼女を叩いた。

笑える。

本当に笑える。

小林強輝は忘れてしまったのか、彼女こそが血の繋がった実の姉だということを。