095:彼女に最高の栄誉を!_2

結局のところ、小林綾乃のライバルは長井紫だった。

そして前副会長は青木墨だった。

この二人は、どちらも大物だった。

小林綾乃の医術は確かに優れていたが。

医学の大家と比べると...

まだまだ及ばないところがあった。

青木玉樹は会長の決定が少し性急すぎると感じていた。

会長は目を細めて、「では、恩人の小林にはどんな職務が適していると思うかね?」と尋ねた。

青木玉樹は提案した:「もし小林さんを重用されるのでしたら、まずは現場で経験を積ませるべきかと。」

段階を踏んで進めていけばいい。

もし小林綾乃が本当にそれほど優秀なら、自然と実力で皆を納得させるだろう。

会長は既に薄くなった頭を撫でながら、しばらくして「それは適切ではない」と言った。

青木玉樹は不思議そうに会長を見た。

どこが適切でないのか理解できなかった。