見た目がいいだけじゃない。
雰囲気までとても素晴らしい。
小林桂美が言わなければ、木下嬌子は彼女がそんな人だとは絶対に信じなかっただろう。
小林桂美は冷ややかに鼻を鳴らし、反問した。「見た目が悪かったらバスになれるわけないでしょう?」
それを聞いて、木下嬌子は頷いた。「そうね。」
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山口は個室を予約した。
小林桂代に到着したかどうかメッセージを送ろうとした時、個室のドアがノックされた。
「どうぞ。」山口はすぐに携帯を置いた。
次の瞬間、店員が小林桂代を案内して入ってきた。「山口さん、お客様がお見えになりました。」
小林桂代を見て、山口は立ち上がり、恭しく言った。「小林社長。」
小林桂代は頷いて、「座って、山口さん。今日お会いしたのは、最近の店舗の業績と北定区の後藤淑子副店長の件について話し合いたかったからです。」