大川素濃は最初、リフォームするつもりはありませんでした。帝苑マンションは内装付きだったからです。しかし、後に大川勝から送られてきた設計図があまりにも素晴らしく、リフォーム費用もそれほどかからないため、自分の好みに合わせることにしました。
そこで、小林強輝と相談した後、小林綾乃と一緒にリフォームすることに決めました。
小林桂代はその日に家を購入して支払いを済ませた後、帝苑マンションには行っていませんでしたが、大川素濃の話を聞いて、「いいわね」とうなずきました。
そして、二人は車で帝苑マンションへ向かいました。
花月マンションと帝苑マンションは一枚の壁を隔てただけでした。
そのため。
花月マンションに引っ越してから、城井沙織の一番の楽しみは帝苑マンションの正門付近をうろつくことでした。