第145章 三島悠羽と宴会へ(9)

佐藤よしみは胸に息を詰まらせた。杉本瑠璃の言うとおりだった。もし今この場で騒ぎ立てれば、理由を説明することになり、たとえ杉本瑠璃が彼女のことを物扱いしたとしても、最初に杉本瑠璃を物扱いしたのは自分だと言われてしまう。

「霧乃お姉さん、見てください。彼女は私を罵っただけでなく、私たちみんなが不潔な女だと言ったんです。これは明らかに私たちの名誉を傷つけています!」

佐藤よしみも少し賢い人間で、杉本瑠璃の言葉を捉えて、周りの女性たちを巻き込んだ。

みんなで一つの戦線を張れば、たかが杉本瑠璃一人に言い負かされることはないだろう?

水瀬霧乃はここで一番年上の女の子で、三島悠羽とほぼ同じ年齢の二十歳だった。

彼女にも分かっていた。佐藤よしみがこう言うのは、みんなを巻き込もうとしているのだと。しかし、彼女もこの杉本瑠璃が気に入らなかったので、加担することにした。