第154章 同室で過ごす(3)

「えっと……よく……覚えていないんです。薬を盛られたみたいで記憶がないんです。もし私が何かしてしまったとしても、決して故意ではありません。本当です、約束します!」

杉本瑠璃にとって、三島悠羽は極めて神聖な存在であり、汚してはいけない存在だった。

杉本瑠璃は気づかなかったが、彼女がそこで慌てて説明している間、三島悠羽の眼差しが沈み、目に危険な光が走り、唇の端がさらに上がっていた。ただし、固く結ばれた唇からは笑みは見えなかった。

杉本瑠璃は三島悠羽のその表情を見て、自分が三島悠羽を「汚してしまった」からこんな表情をしているのだと思い込み、心は後悔で一杯だった。

後悔していたのは、訳も分からず初めての経験を失ってしまったことと、同時に、なぜか分からないけれど三島悠羽という美しい花を摘んでしまったことだった!