第156章 同室で過ごす(5)

車が発進し、三島悠羽と杉本瑠璃は後部座席に座り、朝日執事も一緒に助手席に座った。

道中、三島悠羽はとても静かで、杉本瑠璃は少し不思議そうに三島悠羽を見つめ、いつもと様子が違うことに気づいた。

もしかして...怒っているのだろうか?

杉本瑠璃は自然と口を閉ざし、ただ周りの景色を眺めていた。道はどんどん人気のない方へと向かい、杉本瑠璃は眉をひそめた。もし間違っていなければ、この道は飛弾山へ向かうはずだ。

飛弾山はY市で有名な墓地で、杉本瑠璃は軽く横を向いて三島悠羽を見た。

三島悠羽は、彼女が初キスを奪ったことで、証拠隠滅のために連れて行くつもりなのだろうか?

うん、見れば見るほど三島悠羽はそんなことをしそうな人物だ。

杉本瑠璃はそう考え、直接尋ねた。「三島悠羽、私たち墓地に行くの?」