「でも、これらの傭兵は片付いたから、しばらくは大きな動きはないでしょう。この間は、普通に学校に通えます」
三島悠羽は杉本瑠璃を引き留めたものの、彼女の日常生活を邪魔したくはなかった。
というより、彼は杉本瑠璃にこの生活に慣れさせたかったのだ。
ある種の罠は、早めに、深く、そして気付かれないように仕掛けなければならない。
杉本瑠璃は少し考えてから頷いた。確かに普通に学校に通う必要があった。山本竜也と山本颯真のせいで学校を辞めるわけにはいかなかった。
「うん、明日から学校に行くわ。でも、山本竜也と山本颯真をどうするつもり?」
この件は彼らが引き起こしたものだ。彼らのせいで、朝日執事と田中さんは重傷を負い、三島悠羽も軽くない怪我を負った。
しかし三島悠羽はこの二人のことなど全く気にかけず、ただこう言った。「好きなように処理していいよ。三島聡で練習する前の、前菜として」