第171章 耳鬢厮磨(10)

「親分、あの傭兵たちは我々の手で捕まえました。特別な組織には属していません。戦場から退役した古参兵たちです。どう処置しましょうか?」

葵は軽蔑的な口調で話し、明らかにこれらの人々を眼中に入れていなかった。

三島悠羽はまるで予想していたかのように、軽く頷いただけで、「とりあえず生かしておけ。まだ用がある」と言った。

「はい、今はヤマネコに任せてあります。生かしておくことは間違いありません」

葵の言葉の意味が分からず、杉本瑠璃は彼を見つめた。

【生かしておくのは確かだが、ヤマネコに任せたということは、半死半生になるだろうな】

ああ……

杉本瑠璃は瞬時に理解し、同時に自分なりの考えを巡らせた。

葵たちは一体何者なのか?なぜ傭兵に対してこれほど冷静でいられるのか。

いや、冷静というより、軽蔑的だ。