狂おしいキスが、何の前触れもなく、突然降りかかってきた!
優しく長く、繊細で支配的な!
このキスは、二人にとって本当の意味での初めてのキスだった。口の中はお互いの息遣いで満ちあふれ、絡み合い、奪い合う!
杉本瑠璃は頭が一瞬真っ白になり、ただ体の感覚に従って、三島悠羽に応えた。
その感覚は不思議で、言い表せないほどの甘美さがあった。
杉本瑠璃はまばたきをし、唇にはまだ三島悠羽の少し冷たい感触が残っていた。
キスは、二人が息苦しくなるまで続き、やっと離れた時には、杉本瑠璃は体の力が抜け、ほとんど三島悠羽の腕の中に倒れ込んでいた。
三島悠羽は真っ赤な顔をした杉本瑠璃を見つめ、深い眼差しで、しばらくしてから笑って言った。「次は目を閉じるんだよ。さあ、食事にしよう。」
三島悠羽は自然に杉本瑠璃の腰に手を回し、彼女はただ腰の温もりを感じることしかできなかった。
席に着き、目の前の料理を見つめると、その香り高い匂いが味覚を刺激した。
「味見してみて。久しぶりに作ったから、少し腕が鈍っているかもしれない。」三島悠羽は杉本瑠璃にワインを注ぎながら笑顔で言った。
杉本瑠璃は頷いて、「遠慮なくいただきます。本当にお腹が空いていたので。」
結果として、杉本瑠璃は食べ始めると止まらなくなった。以前にもステーキを食べたことはあったが、三島悠羽の作ったステーキほど美味しいものは食べたことがなかった。
本当に絶品だった!
「悠羽さん、あなたの料理の腕前は本当に素晴らしいわ。むしろ、あなたの家のミシュラン五つ星シェフは引退してもいいんじゃないかしら。あなたが厨房に立てば十分よ。」
杉本瑠璃がやっと食事の合間に一言言うと、三島悠羽はグラスのワインを一口飲んで、「これは私が妻に尽くす運命になりそうだな。」
ぷっ!
杉本瑠璃は笑いが止まらず、雰囲気は和やかだった。「うん、その素質はあるわね。これからも頑張って!」
三島悠羽は深い笑みを浮かべ、目を細めて、「ああ、頑張るよ...全力で!」
「今日は結婚式だから、プレゼントがある。」三島悠羽が突然立ち上がり、杉本瑠璃は少し驚き、好奇心も湧いた。
三島悠羽がこれら全てを用意しただけでなく、プレゼントまで準備していたとは思わなかった。
三島悠羽から箱を受け取り、好奇心に駆られて開けると、柔らかな光が中から漏れ出た。