第273章 お前らの目を潰してやる！（17）

安藤間は、マネージャーの話を聞いた後、すぐに不機嫌になり、足を止めて自分のマネージャーを見つめた。

マネージャーは男性だった。安藤間は既に多くの女性マネージャーを追い払っており、業界では彼女を担当する女性マネージャーがいなくなり、男性しか残っていなかったからだ。

「お嬢様、どうしていつもすぐに話を信じてしまうんですか。私が言いたいのは、あの車に乗っていたのは間違いなく学生ではなく、紅葉学園の背後にいる権力者かもしれないということです。聞いた話では、紅葉学園は学校とは言え、その後ろ盾は非常に強大で、私たちの社長の山口健太さえも一目置いているそうですよ！」

男性マネージャーは、自分が集めた噂話と自分の推測を安藤間に伝えるしかなかった。

安藤間は山口健太の名前を聞くと、すぐに萎縮し、イライラしながら急かした。「早く行きましょう。そろそろまたあのバカファンたちが押し寄せてくるわ」

マネージャーはほっと胸をなでおろした。事前に調査をしておいて良かった。そうでなければ、安藤間を説得することは難しかっただろう。

一方、安藤間のアシスタントは終始うつむいたまま、存在感を最小限に抑えていたが、心の中では安藤間を軽蔑していた。

安藤間は表と裏で態度が全く違った。ファンの前では親密な関係を演じ、常にファンを愛していると言っていた。しかし裏では、ファンを軽蔑し、時にはバカファンと呼ぶことさえあった。

以前、このアシスタントは安藤間のファンだったが、実際に接してみると、完全に嫌いになってしまった。

紅葉学園に入ると、安藤間は学園内の古風な雰囲気と気品に驚かされた。さすが貴族学校だけあって、すべてが豪華に見えた！

オーディションは学生活動室で行われることになっており、全員が活動エリア内でのみ行動することができた。

面白いことに、杉本瑠璃が先に寮に立ち寄ってから活動室に向かったため、杉本瑠璃が車から降りた時、ちょうど安藤間も到着したところだった。

安藤間は杉本瑠璃が車から降りるのをはっきりと目撃し、その服装や年齢から明らかに学校の生徒だと分かり、すぐにマネージャーを睨みつけた。

「あなた、あの車に乗っていた人は紅葉学園の後ろ盾だって言ったわよね？ふん、よくもそんな慰めの言葉を言えたものね！私の目が見えないとでも思ったの？あの女の子が紅葉学園の後ろ盾だなんて？」