第319章 杉本グループ(3)

この手がかりの実現可能性については、徹底的に調査する必要があり、もしかしたら驚きの発見があるかもしれない。

杉本瑠璃が病院から帝国ホテルに戻った時には、すでにかなり遅い時間だった。

腕時計を見ると、すでに11時を回っており、通常この時間帯なら三島悠羽はとっくに寝ているはずだった。

そのため杉本瑠璃は、三島悠羽を起こさないよう、できるだけ静かに行動した。

夜は朝日執事がこちらに住んでいないため、杉本瑠璃が戻った時には朝日執事の姿はなかった。

そのため杉本瑠璃は直接部屋に入った。リビングには小さな明かりが灯っており、目に優しく、温かみのある雰囲気だった。

杉本瑠璃は忍び足で歩いた。部屋は2階にあったが、それでも三島悠羽の睡眠を邪魔したくなかった。

「お帰り」三島悠羽の声がリビングのソファーの方から静かに響いた。声は小さかったが、それでも突然だった。

杉本瑠璃は驚いて、ようやくソファーの方を見ると、三島悠羽の姿が見えた。

自分の動揺を落ち着かせながら、三島悠羽の方へ歩いていき、「まだ起きてたの?びっくりしたわ!」

ところがソファーに着くや否や、三島悠羽に引っ張られ、彼の膝の上に座らされてしまった。

二人の間には親密な行為も多々あったが、三島悠羽の太腿の上に座り、彼に抱きしめられ、その逞しい太腿から伝わる熱を感じると、杉本瑠璃の心臓は一拍飛ばした。

「何してるの?こんな夜更けに起きて、セクハラするの?」

そう言いながらも、杉本瑠璃は自然に両手を三島悠羽の首に回し、離れる気配は全くなかった。

結婚もしたのだから、恥ずかしがることなんて何もない。

三島悠羽はプッと笑い出し、その笑い声さえも心地よく響いた。「でも君も、セクハラされるのを楽しんでいるように見えるけどね」

三島悠羽は杉本瑠璃が自分の首に回している手に視線を向け、目に笑みを浮かべた。

杉本瑠璃は睨み返し、極めて正当な理由を述べた。「これは損をしないためよ、分かる?」

三島悠羽は素直に頷いた。「奥様の見解は独特ですね。もちろん理解しています!」

杉本瑠璃は笑いながら、三島悠羽を見つめて言った。「こんな夜更けまで起きてたのは、私を待っていたの?」

三島悠羽は真剣な眼差しで杉本瑠璃を見つめ、頷いた。「奥様がまだ帰っていないのだから、当然奥様を待っていなければなりません」