乱闘の末、杉本瑠璃と斎藤きくこはほとんど怪我をしなかった。きくちゃんは少し力が抜けただけで、一番惨めな目に遭ったのは、彼女たちと戦った連中ではなく、メクラさんだった。
メクラさんは真ん中に挟まれ、あらゆる方向から殴られ、その苦痛は言葉では言い表せないほどだった。
混乱に乗じて逃げ出そうと思ったが、杉本瑠璃の手は鉄の爪のように彼をつかんでいて、どんなにもがいても最後まで杉本瑠璃の魔の手から逃れることはできなかった。
「すごい!マジでクレイジーだった、私たちが勝ったの!勝ったのよ!ハハハ、私たち本当に凄いわ!」
斎藤きくこは自分の手を見つめた。さっきはほとんど力を使い果たしていたが、それでも今は興奮していた。
本当に勝てたなんて、しかも二人とも怪我なしで、これは奇跡としか言いようがない!