第342章 杉本グループ(26)

乱闘の末、杉本瑠璃と斎藤きくこはほとんど怪我をしなかった。きくちゃんは少し力が抜けただけで、一番惨めな目に遭ったのは、彼女たちと戦った連中ではなく、メクラさんだった。

メクラさんは真ん中に挟まれ、あらゆる方向から殴られ、その苦痛は言葉では言い表せないほどだった。

混乱に乗じて逃げ出そうと思ったが、杉本瑠璃の手は鉄の爪のように彼をつかんでいて、どんなにもがいても最後まで杉本瑠璃の魔の手から逃れることはできなかった。

「すごい!マジでクレイジーだった、私たちが勝ったの!勝ったのよ!ハハハ、私たち本当に凄いわ!」

斎藤きくこは自分の手を見つめた。さっきはほとんど力を使い果たしていたが、それでも今は興奮していた。

本当に勝てたなんて、しかも二人とも怪我なしで、これは奇跡としか言いようがない!

でも、きくちゃんにもわかっていた。杉本瑠璃がいなければ、彼女はとっくにボコボコにされていただろう。

それでも、きくちゃんは非常に満足していた。少なくとも杉本瑠璃の足を引っ張らなかったし、普段の練習の成果が出たようだった。

少なくとも重要な場面で、他の女の子のように誰かの後ろに隠れて足手まといになるのではなく、自分を守ることができた。

「お前たち、本当に女か?」メクラさんは打ちのめされた手下たちを見て、心の中で涙を流した。

この二人の女は宇宙人なんじゃないのか。こんな凶暴な戦闘力で、男たちの面目は丸つぶれだ。

男たちが二人の小娘にこんなにボコボコにされるなんて...まさに男の恥さらしだ。

こんなことになるなら...この二人を捕まえなければよかった。まさに鉄板を蹴飛ばすようなものだった。

杉本瑠璃はメクラさんを斎藤きくこに任せ、メクラさんの手の押さえ方を教えた。きくちゃんはすぐに習得し、杉本瑠璃ほどの力はなかったものの、メクラさんは何度も殴られて既に力が残っていなかったため、きくちゃんがメクラさんを押さえても、それほど苦労はしなかった。

杉本瑠璃はきくちゃんとメクラさんを見て、思わず笑みを浮かべた。「世の中って、本当に面白いものね。一秒前まではメクラさんがきくちゃんを押さえつけていたのに、今は立場が逆転しちゃった。」

きくちゃんは先ほど押さえつけられていたことを思い出し、腹が立って、手に力を込めた。メクラさんが悲鳴を上げると、やっと満足した。