第359章 私は道場破りに来ました!(3)追加更新

杉本瑠璃は淡々と三島颯真に頷くだけで、無表情のまま三島悠羽の腕を組み、衆人環視の中、二階へと上がっていった。

水瀬家の人々は杉本瑠璃が三島悠羽の奥様であることを認めており、他の人々も自然とそれを信じることとなった。

今やついに確認できた。あの麻痺と潔癖症を持っていた三島様が、立ち上がれるようになっただけでなく、結婚までしていたのだ。

ただし...結婚相手は彼女たちではなかった。

しかし、先ほど誰かが聞いたところによると、杉本瑠璃は明らかに三島颯真のことを「三島さん」と呼んでいた。もし本当に結婚しているのなら、なぜ「三島さん」と呼ぶのだろう?「お父さん」と呼ぶべきではないのか?

この中には...何か言えない秘密がありそうだ。面白い、面白い!

杉本瑠璃は三島颯真に軽く頷き、そして三島悠羽と二人で皆の視線を浴びながら、二階へと上がっていった。

「本当に...結婚したんだ!見ただろう?三島家の人々も認めているわ、本当に結婚したのよ!」

「これは...信じられないわね。早く、早く、羽田和彦に聞いてみましょう。羽田和彦は三島様と一番親しいから、きっと知っているはずよ。」

結果として、羽田和彦と知り合いの多くの人々が彼を取り囲み、口々に情報を聞き出そうとした。

羽田和彦は元々三島悠羽と杉本瑠璃の結婚について非常に憂鬱で、気分が良くなかったが、今や大勢の人が自ら情報を求めに来たことで、まさにうっぷんを晴らす機会を得た。

羽田和彦はどうやってうっぷんを晴らすのか?

ふふ、けちな鉄の鶏を機嫌よくさせるには、当然たっぷりと儲けさせることだ。

そこで、好奇心から羽田和彦のところへ情報を探りに来た人々は、皆まとめて羽田和彦にひどい目に遭わされることとなった。

大量の札束が彼の方へ飛んでくるのを見て、羽田和彦の心は少し晴れ、いくらかの慰めを得た。

そこでようやく頷いて、確認を取った。

「その通りだ。三島様は確かに結婚した。君たちが想像しているようなものじゃない、本当の結婚だ。」

天知る、羽田和彦にとってこのような言葉を口にすることが、どれほど心痛むことであったか。

羽田真央もこのニュースを知り、自分の兄を見つめながら、軽くため息をついた。

彼女は羽田和彦の妹として、兄の心の内を知らないはずがなかった。