第357章 私が道場破りに来た!(1)

今回の宴会は、当然三島家のY市にある別荘で開かれることになった。

三島家は毎年必ずY市に来るので、三島家のY市での人脈は広い。

さらに水瀬玲奈の実家がY市で根を下ろしているため、ある意味では三島家はY市でも多くの権力者と知り合いだった。

今回の水瀬玲奈の誕生日パーティーには多くの人が参加し、Y市のほぼすべての名士や権力者が来ていた。

もちろん、これも水瀬家のY市での影響力のおかげだ。

実は、今回水瀬玲奈は三島家に圧力をかけ、彼女の立場を意識させたかったのだ。

さもなければ、前回杉本瑠璃と三島悠羽がここに来た時、彼女は三島家で完全に面目を失ってしまった。

三島家の人々は彼女の前では何も言わないが、陰では良くない噂を立てていた。

今回は水瀬家の方に頼んで、あちこちに招待状を出した。多くの人が三島家と付き合いたがっているので、このような良い機会に水瀬玲奈の誕生日を祝いに来たがるのは当然だった。

水瀬玲奈は今回の誕生日パーティーを利用して、三島家の人々に見せつけたかった。彼女も地位のある人間だということを!

彼女は、三島家の人々に見下されるような人間ではない!

杉本瑠璃と三島悠羽が到着した時には、ほとんどの客が揃っていて、彼らは最後に来た方だった。

本来なら、水瀬玲奈は早く始めたかったのだが、三島悠羽が今日帰ると言っていたため、三島家も三島悠羽が到着するまで宴会を始められなかった。

これは水瀬玲奈を少し怒らせたが、三島颯真がなだめたので、そこまで怒らなくなった。

三島悠羽は三島家の長男だから、いつもこんなに甘やかされているのだ。以前は三島悠羽が出席する場には、彼女は出られなかったのだ。

今では少なくとも三島悠羽も彼女に少しは顔を立ててくれている。どうせ宴会も開始時間になっていないのだから、もう少し待てばいい。

「三島グループ、三島様がお見えになりました!」今日の来賓は、すべて通報されていた。

これも水瀬玲奈のアイデアで、このように通報すると威厳があって聞こえる。

とにかく水瀬玲奈は派手にやりたいだけだった。

三島悠羽の登場は、もちろん会場全体の注目を集め、みんな一斉に入口の方を見た。

ここにいる人の中には三島悠羽の姿を見たことがある人もいたが、大多数の人はまだ三島悠羽を見たことがなかった。