第368章 私は道場破りに来ました!(12)

杉本瑠璃は水瀬玲奈に微笑みかけ、少しの緊張や心配も見せませんでした。

「ああ、三島二夫人ですか」

プッ!

三島……二夫人?

彼らは聞き間違えたのでしょうか?

杉本瑠璃は水瀬玲奈のことを何と呼んだ?二夫人?

これは……少し気まずすぎるのではないでしょうか?杉本瑠璃が水瀬玲奈の誕生日パーティーで三島家の夫人を「二夫人」と呼ぶなんて、先ほどのお酒をかけた件よりもさらに面目を潰すことになります!

ハハ、今度こそ面白い展開になりそうです。

「杉本瑠璃、随分と大胆ね。私の叔母は叔父が正式に迎えた妻よ。何が二夫人よ!わざとでしょう?わざと叔母の機嫌を損ねようとして。今日は叔母の誕生日なのに、まず私にお酒をかけて、それから叔母に対してこんなに失礼な態度を取るなんて。忘れないでほしいわ、あなたも叔母の後輩なのよ。呼び方からすれば、叔母のことを'お母様'と呼ぶべきでしょう!」