第379章 私は道場破りに来ました！（23）

「で……でも、どうすれば三島明の子供だと信じてもらえるの？」

かおるちゃんはまだ若かったため、二度も厳しく拒絶され、さらに三島明の態度も相まって、完全に茫然自失の状態だった。

「そうですね……あなたが明ちゃん以外の男性と関係を持っていないことを証明できない限り……ふふ、三島家は出自の不明な子供など引き取りませんよ」

三島颯真は直接的な答えを出した。三島颯真の立場から考えれば、この考えは当然で理解できるものだった。

しかし、かおるちゃんにとっては、それは余りにも困難なことだった。

このようなことを、どうやって証明すればいいのだろう？彼女には証明する方法がなかった。

以前の接客の時の客たちの多くは知らない人ばかりで、どうやってその人たちを探し出して潔白を証明できるというのだろう？

かおるちゃんは少し落ち込んでその場に跪いていた。今日来て、三島明に会えたとしても、自分の問題を解決することはできないと分かっていた。

水瀬玲奈は夫の態度を見て、心の中でほっとした。三島家に子供がいないことで、颯真が心を軟化させるのではないかと本当に心配していた。

よかった……よかった、三島颯真は心を軟化させなかった。でも……彼女はまだ深い不安を感じていた。

三島颯真は三島家の血筋を非常に重視していた。彼の言葉から、三島家の血筋の混乱は絶対に許さないということが明らかだった……

かおるちゃんは呆然とそこに座り、つぶやいた。「本当に……他に方法はないの？」

「ありますよ。方法はもちろんあります」

この騒動が終わりに近づいていると皆が思った時、突然誰かが割り込んできた。

皆が顔を上げて見ると、話していたのは他でもない、杉本瑠璃だった。

三島颯真も、杉本瑠璃がこのタイミングで発言するとは思っていなかった。顔色が暗くなった。

かおるちゃんは希望を取り戻し、期待を込めて杉本瑠璃を見つめ、急いで尋ねた。「どんな方法？」

水瀬玲奈は心配になった。結局、杉本瑠璃は本物の医師であり、無意識のうちに、水瀬玲奈は杉本瑠璃を少し恐れていた。

これは彼女自身も気付いていないことだった。

「杉本さん、これは我が家の問題です。あなたは何でも口を出さない方がいいでしょう」

今日、杉本瑠璃には既に一度恥をかかされていた。まさかこの件でも、この杉本瑠璃が口を出そうとするとは。