第381章 私は道場破りに来ました!(25)

三島明も殴られて呆然としており、怒りが込み上げてきて、怒鳴った。「俺は何も悪くない、なんで謝らなきゃいけないんだ。お前、ボケたのか!」

何だって?

皆、息を飲んだ。この三島明は本当に大胆だ。自分の父親に向かって直接ボケたと罵るなんて!

本当にボケているのは彼の方だろう!

三島颯真も呆然とした。まさか三島明がこれほど大胆に口答えするとは思わなかった!

「この!バカ者!」

三島颯真は本当に激怒した。三島明は一言口答えした後、自分でも呆然としていた。今日はどうしたことか、こんな的外れな物言いをしてしまうなんて。

水瀬玲奈は急いで助け舟を出した。「明ちゃん、何を言い出すの!お酒を控えめにしなさいって言ったでしょう。それなのにこんなに飲んで。早く父上に謝りなさい!あの女の子に腹を立てたからって、お父様に当たってはいけないでしょう!」

水瀬玲奈は三島明に目配せをした。三島明はようやく我に返り、すぐに三島颯真の前に跪いた。

「父上、私は...わざとではありません。ただ...少し飲み過ぎて、怒りも重なって、つい言葉を誤ってしまいました。父上、本当にわざとではないんです、わざとではないんです。」

三島明の反応は十分早かった。今日は何度も失言を重ねたが、まだ頭は冴えていた。

三島颯真の怒りは収まらず、再び三島明を蹴った。三島明は地面に倒れ込み、激しく咳き込んだ。

「このバカ者!酒を飲んだくらいで、頭が働かなくなるのか?今日がどういう日か分からないのか?今がどういう場かわかっていないのか?」

三島颯真は三島明を蹴った後、少し気が収まったが、これだけの来客を前にして、これ以上は言えなかった。

「父上、私が間違っていました。どうか怒りを収めてください。まだお怒りでしたら、もっと蹴っていただいても構いません。」

息子のその様子を見て、三島颯真も少し居心地が悪くなった。これ以上三島家の恥を人々に見せるわけにはいかない。この件は彼を激怒させたが、このような対処の仕方はできない。三島家の面子は保たねばならない。

三島颯真は深く息を吸い、三島明を睨みつけながら言った。「お前が謝るべき相手は、私だけではない。」

もう一人とは、もちろん三島悠羽のことだ。