第417章 新しい世界に入った(27)

メクラさんは杉本瑠璃の言葉を聞くと、すぐに喜色満面となった。杉本瑠璃のこの一言で、彼はずっと安心したのだ。

「へへ、やっぱり三島夫人は話も行動も信頼できると思っていました。では先に三島夫人にお礼を言わせていただきます!」

杉本瑠璃はメクラさんを一瞥してから言った。「私のことは杉本さんと呼んでください。あなたの件は実は簡単です。今すぐ業種を変えれば、水瀬家はあなたをそれほど追い詰めないでしょう。結局...あなたも知っているように、水瀬英明とあなたの間には取引がありました。あなたがもうこの業界に関わらず、厳しい取り締まりのリストに載らなければ、水瀬家の人間があなたに手を出したいと思うでしょうか?」

水瀬家はバカではない。メクラさん一人のために自分たちに面倒を招く必要はないのだ。