青龍バー。
清水通りの橋の近くにあり、広大な敷地を占めている。
サソリは青龍バーで最も強い用心棒だった。命知らずの性格で、この通りでは有名で、ほとんどの者が彼を恐れていた。そのため、バーで騒ぎを起こす者はほとんどいなかった。
バーの奥の休憩室に座り、タバコに火をつけたところだった。
「バン——」
ドアが開かれた。
サソリが適当に顔を上げると、タンクトップの男が目に入った。
彼は若い女性の後ろに立っていた。
「よう、伊藤坊ちゃま」明らかに彼はタンクトップの男を知っていたが、伊藤坊ちゃまと呼びながらも、その口調には敬意が感じられなかった。サソリは彼の後ろの女性を食い入るように見つめ、「これは俺への贈り物かい?ハハ、安心しろよ、伊藤坊ちゃま。お前の義理の親父の前で、しっかり後押ししてやるからさ!」