空沢康利は今回の月例テストでも学年15位以内に入ったものの、自分の知能を疑わずにはいられなかった。
今日は普段より早く、11時に問題を解き終えた。
白川華怜は宅配便を受け取っていないことを思い出した。
「どこ?」木村浩はパソコンの電源を切り、表情を変えることなく指先でパソコンを閉じた。
白川華怜は手にペンを持ったまま、背もたれに軽くもたれかかり、首を少し傾げて「学校の受付室」と答えた。
「わかった」木村浩は立ち上がり、「先に問題を解いていて」
白川華怜は受け取り番号を彼に伝えた。
木村坊ちゃまは世間知らずで、宅配便はいつも執事や助手が受け取って開封し、手渡していたため、受け取り番号というものを初めて知った。
陽城第一高校の夜間自習室は11時まで開いている。
そのため、この時間でも受付室の警備員はいた。
うとうとしていた時、頭上から冷たい声が聞こえた。「こんばんは。宅配便を受け取りに来ました」
まるで頭から氷水を浴びせられたかのような寒気が頭のてっぺんから伝わってきた。
警備員は呆然と顔を上げ、淡く冷たい目を見た。その顔は異常なほど白く鋭く、窓越しに上から見下ろしてくる姿は高貴で冷淡で、危険すぎて直視できないほどだった。
「92-0147」木村浩は淡々と視線を外し、数字を告げた。
学校に届く宅配便は多くない。
警備員はすぐに宅配便を見つけ、相手に渡す時、お辞儀をしながら「お気をつけて」と言った。
人を見送った後、警備員は我に返った。
自分の頭を叩きながら、「なんで私、あの人に『お気をつけて』なんて言ったんだろう??」
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白川華怜は宅配便を受け取るとすぐに開封した。
警察署から送られてきた戸籍謄本で、安藤宗次の下に記載され、陽城市の警察署で新しく再発行してもらったものだった。
空沢康利と畑野景明は問題を解き終えて帰ったところだった。
白川華怜はミルクティー店の明かりを頼りに、この2ページを何度も繰り返しめくった。
戸籍謄本は相変わらず薄く、わずか2ページだけの記載で、世帯主は安藤宗次、外孫女は白川華怜。
彼女は木村浩から隠すことはしなかった。
だから彼は一目で薄い2ページを見てしまった。
木村翼が白川華怜を知ってから今まで、彼女のことを調査したことはなかったが、戸籍謄本を横目で見ただけで、眉をかすかにひそめた。