空沢康利は今回の月例テストでも学年15位以内に入ったものの、自分の知能を疑わずにはいられなかった。
今日は普段より早く、11時に問題を解き終えた。
白川華怜は宅配便を受け取っていないことを思い出した。
「どこ?」木村浩はパソコンの電源を切り、表情を変えることなく指先でパソコンを閉じた。
白川華怜は手にペンを持ったまま、背もたれに軽くもたれかかり、首を少し傾げて「学校の受付室」と答えた。
「わかった」木村浩は立ち上がり、「先に問題を解いていて」
白川華怜は受け取り番号を彼に伝えた。
木村坊ちゃまは世間知らずで、宅配便はいつも執事や助手が受け取って開封し、手渡していたため、受け取り番号というものを初めて知った。
陽城第一高校の夜間自習室は11時まで開いている。
そのため、この時間でも受付室の警備員はいた。