055青水晶の花、中村くんも白川くんの字を見に来て(2)_3

このままでは、白川華怜がこの紙を丸めてしまいそうで心配だった。

明らかに、彼はカメラマンと同じ考えを持っていた。

白川華怜:「……」

彼女は口を開きかけ、説明したかった。

そして、カメラマンに外へ押し出された。

白川華怜は呆れたように閉められたドアを見つめ、「校長先生、制服を。」

ドアが少し開いた。

制服が投げ出された。

白川華怜は制服を受け取り、しばらくドアを見つめた——

まあいいか。

彼女はゆっくりと食堂の方へ歩き始めた。

撮影が早く終わったため、ほとんどの生徒がまだ食事中で、白川華怜が食堂に入るとすぐに宮山小町が手を振った:「こっち!」

宮山小町は白川華怜の分の食事を用意していた。

**

一行が食事を終え、教室に戻る途中だった。

ちょうど8組の一行とすれ違った。

中村優香と田中駆たちも食事を終えたところで、お互いの印象は良くなかったが、少なくとも表面上は平和を保っていた。

中村優香は物憂げな目で山田を見つめていた。

山田は鳥肌が立ち、「華怜さん、行きましょう。不潔なものがいます!」

大げさに言いながら、15組の生徒たちと一緒に立ち去った。

後ろで、中村優香の表情は更に悪化した。彼女は山田が謝罪に来たと思っていたのに、なぜこうして立ち去ってしまったのか?

彼女の隣で、田中駆もあの一件を思い出した。「あの件はどうなったの?」

「わからない」中村優香も心中モヤモヤしていた。今日の昼が撮影時間だと知っていたが、山田は彼女を訪ねてこなかったし、校長先生も呼び出しはなかった。「校長先生に会いに行ってくる。」

この一件は最初から最後まで不可解だった。

秘書官は静観するように言い、校長先生と15組の生徒たちが必ず彼女を訪ねてくるはずだと。

最初は自信満々で気にも留めていなかったが、もう時間が経っているのに、誰一人謝罪に来ていない!

中村優香はようやく焦り始めた。

校長室に行ったが、校長先生はいなかった。

中村優香は我慢強く10分待ち、ようやく校長先生がゆっくりと戻ってきた。

「中村くん」中村優香を見て、校長先生は非常に驚いた様子だったが、すぐに何かを悟ったように笑みを浮かべた:「座りなさい。」

中村優香が座ると。

校長先生は自分にお茶を注ぎ、ゆっくりと口を開いた。「中村くん、何か用事かな?」