056書道協会!田中くんと一杯_2

畑野景明のような近寄りがたい優等生でさえ知っていた。

「ああ、行かないわ」白川華怜は物憂げに言った。

「えっ」宮山小町は白川華怜が来て一ヶ月ちょっとだということを知っていたので、説明を始めた。「でも、それは北区の加藤先生よ。北区書道協会の人で、今回は誰かがあの大物を動かして、陽城市に戻ってきてくれたの」

そう言って、彼女は白川華怜を見た。

白川華怜は相変わらず無関心な様子だった。

宮山小町は彼女の傍で、白川華怜が小声で単語を暗記しているのを聞いた。

すごいな。

まあいいか、宮山小町は彼女たちの一歩後ろにいる島田凜を見た。島田凜は絶対に行かないだろう。

一中の隣。

黒い車が道路の向かい側に遠く停まっていた。

木村翼は後部座席に座り、窓に頭をもたせかけて、校門の方向を遠くから見つめていた。