070謎の外科医療の第一人者!華怜の本性_3

ようやく安堵の息をついた。

ランスは海外にいて、今すぐ飛行機に乗っても、明日にならないと到着できない。

**

白川華怜は一晩中ほとんど眠れなかった。

翌日、珍しく安藤宗次に質問することもなく、六時にはカバンを背負って家を出た。

六時半、陽城総合病院の一階。

大勢の人が看護師のカウンターで話をしていた。先頭には杖をついたおばあさんがいて、ピカピカの看護師ステーションを見つめながらなかなか口を開けずにいたが、しばらくしてようやく恐る恐る尋ねた。「看護師さん、私たち、水島亜美さんに献血をしに来たんですが、どこで献血できますか?」

その後ろには、ヘルメットをかぶった作業員や、朝食の販売を途中で中断して、エプロンもつけたままの中年夫婦、両親と一緒に来た未成年の子供たちがいた……