学校の近くの火鍋店。
奥田幸香は既に三つの個室を予約していた。
白川華怜と宮山小町たちは最初の個室にいて、大きな円卓にたくさんの人が座り、女性店員がメニューを持ってきて注文を取りに来た。
メニューとペンはすぐに白川華怜のところに回ってきた。
彼女は38元の半人前の牛肉巻きの価格を見て、眉間がピクリと動いた。そして冷静に野菜と素麺にチェックを入れ、メニューを次の人に渡した。
山田が小声で「ビールを何本注文しようか...」と聞いた。
「誰も内緒でビールを飲んではダメよ」奥田幸香の声がドア外から聞こえ、彼女は大きな牛乳とスプライトを持って、テーブルに置いた。
山田:「...奥田のお母さん、僕たち成人してますよ」
奥田幸香は冷笑して、「だから調子に乗ってるの?」
「そうです、僕は調子に乗ってます」山田は立ち上がり、テーブルを叩いて奥田幸香に向かって叫んだ。「こんな牛乳とスプライトなんて子供の飲み物、僕たち男は飲みませんよ」
そして店員の方を向いて「お姉さん、コーラを一本...いや、二本お願いします!」
「ハハハハ!」
「お前とは違うよ」森園雄は顔を背けた。せめてビール一本くらい注文しろよ。
「この目立つやつら」宮山小町は呆れ果てて、白川華怜に「本当に奥田のお母さんの品格に影響するわ」と言った。
女性店員もこんなにイケメンと美女が揃った個室は珍しいと思い、くすくす笑いながら「はいはい、三本持ってきますね。もう一本はオーナーからのサービス、それにフルーツの大皿も付けておきます」
「そんなに...オーナーに怒られちゃうんじゃない?」宮山小町は心配そうに言った。
女性店員は一瞬驚いて「多分大丈夫です。怒られても、おばあちゃんに言いつけちゃいます!」
おばあちゃんが守ってくれるから。
宮山小町は「あっ」と声を上げ、この美人店員が自分の家の火鍋店でバイトしていることに気付いた:「失礼しました」
奥田幸香は他の個室にも注意しに行った。
人数が多く、料理の量も多いため、店は忙しかった。
白川華怜のテーブルでは、火鍋を待つ間に人狼ゲームを始めた。
これは畑野景明と白川華怜が初めてクラスの娯楽に参加する機会で、みんなとても盛り上がっていた。