086 秘密を持つお祖父さんとトップ弁護士団_3

つまり……

白川華怜は倉庫を見回した。安藤宗次の倉庫にある布地は、ほとんどが高価なものばかりだった。彼はどこからそれらを手に入れたのだろう?

「イェーイ!」ランスは長衣を着ると、もう脱ぎたくないと言い張った。彼は椅子に座り、このまま針を打ってくれと白川華怜に合図した。

洗濯?

彼は当分の間、脱いで洗うつもりはないようだった。

「君も欲しいのか?」安藤宗次が刺繍針を油紙に包んでいると、うつむいた時に木村翼が感嘆の眼差しを向けているのに気付いた。

木村翼はあまり話さない。

しかし安藤宗次が言い終わると、彼の目は明らかに輝きを増した。

安藤宗次は再び油紙を開き、「どんな柄が好きなの?」と尋ねた。

質問する前は、特別突飛な答えが返ってくるとは思っていなかった。

結局のところ、ランスを除いて、白川華怜を含む彼の知る人々は、みな極めて普通の美的感覚を持っていた。

木村翼の答えを聞くまでは、こんな答えが返ってくるとは思いもしなかった——

「白菜」

安藤宗次:「……何?」

木村翼は顔を上げ、安藤宗次が聞き取れなかったと思ったのか、手で形を示しながら:「大きな白菜がいいな」

安藤宗次の頭の中に一つ、二つ、三つと白菜が浮かんだ:「……」

本当に。

ありがたいことに、彼の孫娘の美的感覚は普通だった。

さもなければ、木村翼やランスのような美的感覚の持ち主ばかりに囲まれていたら、いつか世界を疑うことになっただろう。

**

陽城市警察署。

白鳥春姫は山田のお母さんを支えながら、感情を抑えて、筋道立てて警察官に尋ねた。「面会はできないのですか?彼が無事かどうか確認したいのですが……」

警察官は、この少年が慈善家を残虐な方法で殴打したことを知っており、白鳥春姫たちに対して非常に冷淡な態度を取った。「申し訳ありませんが、判決が確定するまでは、弁護士以外の家族との面会は許可されません」

そう言うと、二人のことは構わずに。

立ち去った。

これは彼女たちが初めて来たわけではなかった。

山田のお母さんは咽び泣きながら、「山田はそんなことするはずがない……」