116傲慢な華怜(2/2)

学生は国の根幹であり、彼らはこのような時期に高校三年生の勉強を邪魔することはないだろう。

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午後六時。

形意道場。

廃れた古井戸の傍で、白川華怜と金子武人が書類を手にしており、金子武人は書類の内容を真剣に読んでいた。

「お二人とも、お水をどうぞ」金子奥様が白川華怜と宮山小町にお水を注ぎ、果物も出してきた。

白川華怜はすでに読み終えていた。制服の上着を開けたまま座り、水を受け取りながら金子奥様に微笑んで「ありがとうございます」と言った。

「おばさん、そうです、その動きのままで、もう一枚撮らせてください」宮山小町は金子武人の日常生活環境を撮影中で、カメラを金子奥様に向けていた。

「バン!」

裏庭の門が突然誰かに蹴り開けられた。

宮山小町は驚いて手が震え、カメラを落としそうになった。