小林翔琉の助手が後から来たとき、机の上に置かれたままの薬を見て、白川華怜を睨みつけた。
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次のシーンは白鳥春姫と小林翔琉の対決シーンだった。
白鳥春姫は馬上で小林翔琉と戦わなければならない。小林翔琉は乗馬ができないため、低めの模造馬に座り、長槍を持って白鳥春姫と対決シーンを演じる。
武術指導が横で小林翔琉に指示を出すが、小林翔琉の武術は白鳥春姫との差が大きすぎた。
「白鳥春姫、お前は槍で私を殺すつもりか?」途中で止まった小林翔琉は、顔を曇らせて冷たく言った。「槍を振り回すのを止めてくれないか?目が痛くなる。」
周りの人々は何も言えなかった。
武術指導も黙っていた。
目の利く人なら誰でも、問題は小林翔琉にあることがわかっていた。
この小林翔琉は現在人気の流行スター俳優で、国内最大の芸能事務所スターライト所属のタレントだ。演技力は平凡で、民安秋山はスターライトの面子を立てて例外的に彼を起用した。