133と木村くんと釣り、次元を超えた攻撃(2更)

招待状?

渡辺泉は一瞬戸惑い、白川華怜がなぜ招待状を必要とするのか分からなかった。安藤家の招待状は全て配布済みだったのだ。「もちろん、今すぐ持って行きますよ」

「いいえ、お祖父さんのところに時間があるときで構いません」

「分かりました」渡辺泉は少し残念そうに言った。「夜にお祖父さんのところへ持って行きます」

二人は電話を切った。

携帯電話のこちら側、博源塾の入り口で。

木村浩はカシミアのコートを着て、道端の枯れ木に寄りかかっていた。背が高く、白い肌の顔には淡い表情を浮かべていた。

存在感があり、寒風に揺れる前髪さえも冷たい霜を帯びているようだった。

しかし、その淡い瞳は怨めしそうに白川華怜を見つめていた。

白川華怜は「...二枚って言ったでしょ」と言った。

「でも、最初は一枚だけって言ってたよね」木村浩は冷静に彼女の矛盾を指摘した。

それは田中局長だけが彼女に言ったからじゃない?

木村浩は彼女が何を言いたいのか察して、「ああ、わかってたよ...」

「キィー」

黒い社用車が二人の横に停まり、後部ドアが自動で開いて、水島亜美の顔が見えた。彼女は興奮した様子で「華怜、木村くん」と呼びかけた。

木村浩は一瞬にして高貴な態度に変わった。

寒風の中、背筋を伸ばし、車内の人々に丁寧に挨拶をした。眉目の間には気品が漂っていた。

白川華怜は「...」

6。

木村浩が助手席に座ると、水島亜美は白川華怜に向かって「華怜、氷釣りに一緒に行かないの?」と尋ねた。

白川華怜は面倒くさそうに手を振って「また今度ね。先に行って、レポートまだ書き終わってないから」と言った。

助手席の木村浩はドアを開け、白川華怜に向かって携帯電話を振ってみせた。その意味は—

録音したよ。

白川華怜は手を伸ばしてドアを閉めた。木村浩には彼女ほどの力はなく、強制的に座らされた形になった。

白川華怜はようやく運転手に笑顔で「気をつけて行ってね」と言った。

木村浩のことは見向きもしなかった。

運転手は彼女のその行動に驚き、余計な言葉を言う勇気もなく、ただ横目で白川華怜を盗み見るだけだった。木村浩の冷たい表情を見て、また震えた。

こ、怖い。