149木村さんの贈り物、北城校長からの直々の招待(2)_2

銀色のライターを手で弄んでいた。

骨ばった指が金属のスイッチを押すと、青白い炎が立ち上がり、そして消えた。

「降りてきたの?」白川華怜が近づいてくるのを感じたのか、彼は顔を向け、ライターを彼女に渡した。「花火をしよう」

岸元団地は建物間の距離が広く、木村浩は花火を道の真ん中に置いた。

白川華怜はライターを受け取り、しゃがんで花火に火をつけた。「木村翼は?」

「寝てる」木村浩は特に彼が寝てから外出したのだった。

白川華怜は疑わしげに彼を見つめ、それから木村浩の横に下がって、花火を見上げた。

花火は一瞬静かだった。

次の瞬間、火の樹のように空高く上がり、突然開いた。五色のパラシュートのように空からゆっくりと降りてきて、完全に消える前に、また三連続の流れ星が空に昇り、空中で完全に開花し、赤、橙、黄の三色が三輪の咲き誇るバラのようだった。