150 驚く北区第一中学校、中村家の好意

白川華怜は陽城市の校長の後ろに立ち、頭を下げて礼儀正しく言った。「私も以前は北区第一中学校の生徒でした」

「どうしてここに来たんだ?」中田校長は国際クラスの担任を見て、また白川華怜を見た。

心の中で疑問に思った。北区がなぜこの生徒を手放したのだろうか?

陽城市の上から下まで、ずっと白川華怜を北区に行かせたいと思っていた。生徒がより良い環境で学べることは校長にとっても喜ばしいことだった。

結局のところ、陽城市のこの教育環境では、北区にプロジェクトを阻まれることが多く、校長は生徒たちがより良い、より包括的な教育を受けられることを望んでいた。

しかし今、彼は中田校長と国際クラスの担任を見て、白川華怜を後ろに庇いながら言った。「白川くんが以前貴校の生徒だったとは今初めて知りました。すでに転校した以上、彼女の意思を尊重すべきでしょう」

白川華怜が最初に陽城市に来た時、成績は良くなかった。

突然陽城市に来たことを考え合わせると、陽城市の校長の笑顔も少し曇った。

「北区にはより良い教育環境があり、最後の学期には有名講師による講座もあります」国際クラスの担任は相手が白川華怜だと分かり、もはやお金の話をする意味はないと悟った。「もし望むなら、戻って来てより良い教育を受け、より高い点数を取ることができます」

彼は白川華怜の印象が強く残っていた。

当初彼女が北区第一中学校に来た時、白川家は学校に多額の寄付をし、彼女を国際クラスに入れることだけを要求した。彼も最初は同意していた。

彼は数学を教えており、担当するのは優等生ばかりだった。数学がほとんど分からない生徒を一秒も見ていられなかった。

直接文系クラスに追いやり、その時の白川華怜は北区第一中学校全体の噂の的となった。

第一中学校の害虫と。

国際クラスの担任は彼女のことをほとんど忘れていたが、今記憶から引っ張り出して目の前のこの少女と向き合うと、非常に戸惑いを感じた。

「私は陽城市が良いと思います」白川華怜は目を伏せ、陽城市の校長に言った。「奥田先生にも行かないと言いました」

彼女は北区第一中学校に純粋な不快感を抱いていた。

白川家のお金は欲しいのに、白川家のお嬢様は受け入れたくないなんて。

確かに白川家のお嬢様の成績は良くなかったが、それは彼らが二枚舌を使う理由にはならない。