148木場院長の期待、彼女の得意分野に出会う_3

加藤正則が陽城書道協会に入ってから、加藤京弥と中村優香は彼とほとんど付き合いがなくなった。

加藤京弥は年末になってようやく戻ってきて、この二人も初めて書道協会を訪れた。

加藤のお父さんは半開きのドアをノックした。

中から声が聞こえてから、三人は入っていった。

入るなり、中村優香と加藤京弥は中庭で本を読んでいる藤野悟志を見かけたが、二人は興味なさそうに目を逸らした。

それから書道協会を観察した。陽城書道協会は北区書道協会ほど大きくはないが、設備は新しかった。ただし、北区ほど豪華ではなかった。

二人は静かに一通り観察してから、加藤正則に挨拶をした。結局のところ、この二人の書道は加藤正則が手ほどきしたものだった。

加藤正則はお茶を持ちながら、寝椅子でのんびりと日向ぼっこをしていた。「ん、お茶飲む?自分で注いで」