161 木村坊ちゃま:今日まだハグしてないよ(2)

「校長先生、これは私たちがやったものです。中で価値のある問題を畑野景明たちと一緒にマークしておきました。印刷できるかどうか見てください」白川華怜はバッグを机の上に置いた。

この二冊のうち、一冊は木村浩が彼女に持ってきた江渡附属中学校の今年の問題集だった。

発展問題のほとんどは問題集に載っている。

白川華怜は畑野景明と一緒に解いた時、役立つ問題に特別な印をつけておいた。

もう一冊は江渡大学のアプリから書き写した新しいタイプの問題で、少し難しい。

木村浩に他の人に見せても良いか確認したところ、許可が出たので、元々は島田凜に渡すつもりだったが、今は直接校長に渡して、主要な問題を一人一部ずつコピーすることにした。

これなら島田凜も断る理由がないだろう。

「これは何だ?」校長は驚いて受け取り、目を落とすと、そこには大きな文字で——

『江渡附属中学校現役生問題集』

「パタッ」

指先で挟んでいたタバコが机の上に落ち、彼はこの問題集を驚きの目で見つめた。江渡附属中学校は、間違いなく全国最高の中学校だ。

附属中学校は大学入試の問題を作る教師を講師として招き、生徒のために問題や試験を作ってもらう。

言うまでもなく、非常に価値が高い、特にこの現役生問題集は。

校長は顔を上げ、震える手でこの問題集をめくった。

確かに江渡附属中学校のものだ。校長は喜びを抑えきれず、再び座って本を見始めた。

「校長先生」空沢康利は校長が問題集を見続けて何も言わないのを見て、思わず声をかけた。「では私たちは先に失礼します?」

校長は顔も上げずに手を振って、「ああ、いいよ」

彼は本を読み続けた。

空沢康利:「……」

ほとんどの人は白川華怜と畑野景明の三人の成績がこんなに早く上がったのは、北区の問題と関係があると思っていたが、彼らは知らなかった——

これらの問題は木村浩や木場院長が手を動かすだけで手に入れられるものだった。

彼らの成績がこんなに早く上がったのは、完全に二人の人型チートがいたからだ。

**

タピオカ店。

白川華怜が着いた時、藤野悟志はすでに到着していた。

店内では白鳥春姫の歌が流れていた。

金曜日で、タピオカを買う人が多かった。

ケーキを買う人はそれほど多くなかった。

白川華怜はイヤホンを持って、電話に出た。