北区は陽城市より寒かった。
白井沙耶香はチェック柄のコートを着て、松木皆斗はセーターを着て白井沙耶香の隣を歩いていた。二人とも目鼻立ちの整った美しい顔立ちで、並んで立つと金童玉女のようだった。
白川明知の言葉を聞いて、白井沙耶香は相変わらず表情を変えずに「ちょうどお見せしようと思っていました」と言った。
彼女は階段を降りて、白いスマートフォンを白川明知に渡した。
松木皆斗と共に白川明知と大叔父の向かいに座った。
「どうだった?」大叔父は白川明知がスマートフォンを受け取るのを見て尋ねた。「何位?」
白川明知がアプリを開くと、そこにはランキングが表示されていた——
NO.199 白井沙耶香 31478
199位は悪くない順位のはずだが、白川明知も大叔父もこのアプリについてよく知らなかったため、向かいの二人を見上げて「199位というのは何を意味するの?」と尋ねた。