第203話 第一戦を開始、一門双雄_2

宮山小町は横で、この瞬間を動画に収めていた。

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十六組の生徒たちが降りてきた。

彼らのクラスは四階にあり、朝来た時には十五組の卒業服を見ていなかったが、今降りてきて、女子たちはすぐに歓声を上げた。

卒業写真の撮影カメラマンは十六組の先生と立ち位置について相談していた。

十六組の二人の女子がスマートフォンを持って近づき、白川華怜の横で立ち止まった。「白川さん、一緒に写真を撮ってもいいですか?」

学校の掲示板には白川華怜の写真がたくさんあり、ほとんどが後ろ姿だった。

高校三年生の他のクラスの生徒たちは暇があれば十五組に来て、二人の受験の神様に会いに来ていた。センター試験が近づいているので、今のうちに写真を撮っておかないと、試験後には二度と会えなくなるかもしれない。

「空沢さんはまだ降りてこないの」と森園雄は散々振り回された後、やっと白川華怜の側に来て助けを求めた。「私たちと写真を撮るって言ってたじゃない?」

話している最中に、空沢康利が慌てて走ってきた。まだ制服の上着を着たままで、口の中で「間に合った、間に合った」とつぶやいていた。

森園雄は耐えられず、空沢康利を指差して言った。「みんなで彼を取り囲もう!」

空沢康利は十五組の編外メンバーだった。

彼は降りてきたばかりで何が起こっているのかわからないまま、十五組の生徒たちに囲まれてしまった。

多くの人がスマートフォンを持っていて、たくさんの写真を撮ってグループに共有した。

白川華怜はグループで何枚かの写真を探し、最後に彼女と山田の横断幕、そして宮山小町たちとの集合写真を見つけて、木村浩に送信した——

【印刷して、明日いい人に持って行って】

木村浩はすぐに返信した:【卒業写真?】

【1】

この一群が騒いでいる間、奥田幸香は立って見ていたが、彼らをクラスに戻るよう急かすことはしなかった。十五組はこの半年間、生徒たちが自分にかけるプレッシャーが大きかったので、試験前にリラックスするのもいいことだと思った。

視線が端に立ってスマートフォンを見ている白川華怜に向けられ、彼女の側に歩み寄り、少し間を置いて「センター試験は普段通りの実力を出せばいいの。プレッシャーを感じる必要はないわ。試験が近いから、少しリラックスしなさい」と言った。

彼女は白川華怜が勉強していると思っていた。