216 空から降りた1位、爆発する

白川華怜は何の予告も伏線もなく、このような形で陽城第一高校の教師たちの前に現れ、全ての教師たちを不意打ちにした。

奥田幸香はパソコンの画面を見つめ、上から下まで成績を改めて確認した。

普段は落ち着いている彼女も、この時は途方に暮れて困惑していた。

教務主任が大胆に想像していた第四位でも第三位でもなく、第一位だった。

陽城市では長年、江渡大学に合格できる生徒を一人出すのも難しいのに、全国統一試験で第一位?

陽城第一高校の歴史上、前例のないことだった。

校長は最初、松木皆斗を超えて北区第一位になることしか考えていなかった。松木皆斗も北区では稀に見る天才で、彼を超えることができれば限界だと校長は思っていた。

しかし今や、松木皆斗の点数を超えたのは一人だけではなく、畑野景明も楽々と松木皆斗を超えて全国統一試験の上位10位以内に入った。