江渡大学の三つの特別クラスは江渡大学で最高の資源を持っており、特に富山のクラスと博源塾が際立っていた。
教室さえも固定されていた。
富山のクラスは物理棟307号室にあり、大型の多機能階段教室で、中央の列に10席、左右の列にそれぞれ5席あった。
白川華怜、畑野景明、空沢康利の三人が物理棟307号室に到着した時、富山のクラスのほとんどの生徒がすでに来ており、中央の席に座っていた。席は埋まっておらず、一列に数人ずつ、六列に分かれて座っていた。
三人は左側の最前列に座った。
富山のクラスは学習の雰囲気が非常に濃厚だった。
彼らはほとんどが国立集合学院の学生で、以前は一緒に地区代表として国際物理・数学コンペに参加していた仲間たちで、すでに一つのグループとなっていた。
新入生が来たのを見て、ごく少数の人が顔を上げて一瞥したが、大半の人は自分の作業を続けるか、小声で課題について議論していた。
白川華怜は一番奥に座り、パソコンを開いてファイルを閲覧していた。
さらに10分後、渡辺千月と本田直哉がノートとペンを持って入ってきた。
渡辺千月は江渡大学のTシャツを着ており、一目で白川華怜を見つけると、ノートを持って華怜の後ろに座った。
博源塾の何人かは本田直哉と顔見知りで、実験室で会ったことがあり、彼に声をかけた。「本田、こっちに座らない?」
中央二列目の男子が隣の空席を指さした。学閥の子どもたちは互いによく知っていた。
本田直哉は白川華怜たち三人の列を見渡し、渡辺千月が華怜の後ろに座っているのを見て、少し足を止めた後、その男子の誘いを断り、空沢康利の後ろに座った。
顔見知りということもあった。
空沢康利は本田直哉と少し言葉を交わしたが、渡辺千月はあまり顔を上げて話さなかった。
7時50分、上原文隆が入ってきた。
彼は最初に左側を見渡し、自己紹介を終えてから、「私は富山のクラスの指導教員であり担任です。皆さんご存知の通り、今日は特別に5人の新入生を迎えました。白川さん、まず立って皆さんに自己紹介してください」と言った。
白川華怜はパソコンの蓋を閉じて立ち上がった。
富山のクラスのほとんどの視線が彼女に向けられた。
「畑野君は?立って自己紹介してください……」
「……」