小山誠は自分が褒めたばかりの二人の優秀なグループメンバーを見つめ、顔色が青ざめていた。
彼はまず黄原院長に謝罪し、それから振り向いて「私が出したグループ課題は君たち二人の性格を鍛えるためだった。二週間よく反省してきなさい。この二週間は来なくていい」と言った。
佐藤安則と杉山尚美の顔色が一瞬で真っ白になった。
研究室でこのような事は珍しくないが、ほとんどの場合表面化することはない。しかし今日に限って、黄原院長が来ていた。
特に佐藤安則は、卒業を控えていた。今は留年の問題ではなく、これから無事に卒業できるかどうかの問題だった。
後ろの列で、伊田晴彦はこの一連の変化を目を丸くして見ていた。
黄原院長の執務室。
白川華怜が来たとき、彼はガラス窓の前に立ち、手に火のついたタバコを持っていた。