286 人材輩出(1更)

小山誠は自分が褒めたばかりの二人の優秀なグループメンバーを見つめ、顔色が青ざめていた。

彼はまず黄原院長に謝罪し、それから振り向いて「私が出したグループ課題は君たち二人の性格を鍛えるためだった。二週間よく反省してきなさい。この二週間は来なくていい」と言った。

佐藤安則と杉山尚美の顔色が一瞬で真っ白になった。

研究室でこのような事は珍しくないが、ほとんどの場合表面化することはない。しかし今日に限って、黄原院長が来ていた。

特に佐藤安則は、卒業を控えていた。今は留年の問題ではなく、これから無事に卒業できるかどうかの問題だった。

後ろの列で、伊田晴彦はこの一連の変化を目を丸くして見ていた。

黄原院長の執務室。

白川華怜が来たとき、彼はガラス窓の前に立ち、手に火のついたタバコを持っていた。