仁藤心春の体が震え、「卿介、何をするつもり?」
「何をしたいのか、お姉さんにはわからないの?」彼は彼女を腕の中にしっかりと閉じ込め、彼女の背中が彼の胸に密着していた。彼の体の変化を、彼女は当然よく分かっていた。
仁藤心春の顔が少し赤くなった。「私...私は今日気分じゃないわ。また今度にしましょう」
「山本綾音のことを気にかけすぎて、僕のことにも興味がなくなったの?」彼は彼女の耳を優しく舐めながら、囁いた。
彼女の体が軽く震えた。耳は彼女の敏感な部分だったし、しかも彼は彼女を挑発する方法をよく知っていた。
彼は彼女以上に彼女の体のことを知っていた。
「違うわ、ただ今日はいろいろあって、本当に...」
「お姉さん...僕は言ったでしょう。いつでも僕を一番大切な存在として扱ってほしいって。お姉さんも知ってるでしょう、僕は寛容な人間じゃないって!」彼の唇は、彼女の耳たぶから首筋へと移り、次々とキスを落としていった。