病状を告白

仁藤心春の体が急に硬直し、こわばった首を音のする方向へ向けた。

階段の角に、山本綾音が立っており、真っ青な顔で見つめていた。

「綾音、どうして...ここに...」仁藤心春は掠れた声で言った。

山本綾音は急いで前に出て、親友の肩をつかんだ。「一体どういうこと?秋山様はどうして心春の命があと3ヶ月もないって言ったの?病気なの?どんな病気?」

仁藤心春は唇を固く結び、目には戸惑いの色が浮かんでいた。

彼女はこんな形で綾音に病気のことを知られるとは思っていなかった。本来なら、自分が死んでから何年も経って、ゆっくりと綾音に知らせるつもりだった。

「心春、話してよ!」山本綾音は追及した。

仁藤心春はまだ唇を固く結んでいた。

山本綾音は横にいる秋山瑛真の方を向いた。「秋山様、一体どういうことですか?心春はどんな病気なんですか?」