彼女を見つけ出す

山田流真が本当に窒息しそうになるのを見て、秋山瑛真と一緒に来た山本綾音がようやく前に出て、「瑛真、まず彼を離して。心春を見つけるまでは、彼を死なせるわけにはいかないわ!」と言った。

そして心春を見つけた後は……山田流真のような人間は、千刀万剐の刑に処されるべきだ!

親友が末期がんなのに、山田流真によって生死の境をさまよう状態にされたことを考えると、山本綾音は山田流真に対して憎しみが込み上げてきた!

あの不思議な竜巻と潮流について山田流真から何か聞き出したいと思わなければ、絶対に秋山瑛真を止めなかっただろう!

秋山瑛真はようやく手を離し、山田流真は地面に崩れ落ち、みすぼらしく息を切らしていた。

山本綾音は身をかがめ、山田流真に向かって言った。「本当に狂っているのか演技なのかは知らないけど、とにかく、もし心春が見つかれば、あなたには生きる望みがあるかもしれない。でも心春が見つからなければ、あなたの死を望む人は一人や二人じゃないわ!そして約束するけど、あなたは悲惨な死に方をすることになるわ!」

山田流真の目が一瞬揺らぎ、恐れの色が過ぎった。

「私は知らない……何も知らない……仁藤心春が私をこんな目に遭わせたんだ、彼女が、全て彼女が悪いんだ!」山田流真は叫び続け、後になるほど声は大きくなり、ヒステリックな叫び声を上げた!

今は何も聞き出せそうにないと見て、山本綾音は留置所の警官に山田流真を連れて行かせた。

秋山瑛真は激しくテーブルを叩いた。「なぜこんなことに!彼女は死んでいない!私たちには約束がある、約束を果たさないまま私の元を去るなんてありえない、どこにいても必ず見つけ出してみせる!」

山本綾音は苦悩の表情を浮かべる秋山瑛真を見て、胸が重くなった。

あの時、心春が海水に飲み込まれた時、秋山瑛真は後を追って飛び込もうとしたほどだった。部下たちが止めていなければ、彼も海底に沈んでいたかもしれない。

そしてその後、わずか15分で海面は穏やかになり、まるで先ほどまでの竜巻や潮流が存在しなかったかのようだった。

しかし、ある人は狂気に追い込まれそうになっていた。