『香り袋を贈る』

デパートを出ると、仁藤心春は秋山おじさんに会いたいと思ったので、山本綾音と別れることにした。

「わかったわ。おもちゃは、次回私が買って、直接展志ちゃんに持っていくわね」と山本綾音は言った。「それと、もし次にさっきの女があなたに嫌がらせをしてきたら、必ず私に教えてね!」

山本綾音はいつでもその女と喧嘩する準備ができているような態度を見せた。

「次はないよ!」秋山瑛真が突然そう言った。

「あなたどうして……」山本綾音は驚いたが、すぐに何かに気づいたようで、肩をすくめて何も言わず、手を振って別れた。

仁藤心春は秋山瑛真を見て、少し眉をひそめた。「あなた何をするつもり?」

「少し警告を与えて、彼女を名誉毀損で訴えて、しばらく拘留させれば、大人しくなるだろう」と秋山瑛真は言った。もちろん、彼にはもっと効果的だが残酷な方法もあったが、それを口にすれば彼女は必ず反対するだろう!