霧島冬真の顔色は少し怖いように見えた。
何をしに来たのかもわからない。
でも何か言いたいことがありそうだ。
夏目星澄は振り返って林田瑶子に言った。「先に外で待っていて、ちょっと話があるの」
林田瑶子は不安そうに「でも彼、様子がおかしいみたいだけど、一人で話して大丈夫?」
夏目星澄は頷いて「大丈夫よ、行って」
林田瑶子は少し躊躇った後、結局外に出て行った。「じゃあ、ドアの前で待ってるから、何かあったら呼んでね」
メイクルームには二人だけが残された。
霧島冬真は彼女が身につけているジュエリーを一瞥し、長い足で近づいてきた。「もう他人はいないから、説明してもらおうか」
夏目星澄は霧島冬真が何を聞きたいのか、自分が何を説明すべきなのかさえわからなかった。
霧島冬真の表情はさらに暗くなり、夏目星澄にどんどん近づいてきた。