第144章 親の不正は子に伝わる

霧島峰志は、母親が梁川千瑠をここまで嫌っているとは思わなかった。エビ一匹すら食べさせたくないほどだった。

梁川千瑠は心の中で悔しくてたまらなかった。霧島冬真に会えないから仕方なく、

霧島峰志に助けを求めるしかなかったのだ。

そうでなければ、こんな屈辱は受けなかったはずだ。

なんだってエビなんか、食べたくもないのに!

霧島峰志は梁川千瑠が今にも泣き出しそうな様子を見て、急いで慰めた。「千瑠、このツバメの巣のお粥も美味しいよ。たくさん食べなさい。女の子の体にいいし、美容にもいいんだ。」

梁川千瑠は霧島峰志がこれほど自分のことを気遣ってくれることに、少し嬉しくなった。

どうせ登坂萌乃はもうそんな年だし、長くは生きられないだろう。

彼女の機嫌を取るのに時間を無駄にする必要もない。