第228章 信頼は相互のもの

梁川千瑠は一日一晩拘置所に入れられ、彼女の両親は多くの人脈を頼ったものの、結局娘に会うことはできなかった。

霧島峰志が直接霧島冬真に会いに行っても、態度を軟化させることはなかった。

結局、梁川千瑠は起訴され、裁判所の判決を待つことになった。

夏目星澄はこのことを知らず、花井風真から聞かされた。

彼は翌日になって夏目星澄が入院したことを知り、すべての用事を放り出して病院へ見舞いに行った。

夏目星澄は花井風真を見て少し意外に思った。

「星澄、大丈夫か?」

夏目星澄は軽く首を振って、「大丈夫よ、どうして来たの?」

「入院したって聞いたから様子を見に来たんだ。ついでに梁川千瑠が起訴されたことを伝えようと思って。おそらくまもなく、懲役刑が言い渡されるだろう……」

夏目星澄は昨日の霧島冬真の言葉を思い出した。彼は本当に言ったことを実行したのだ。