第332章 霧島冬真はなぜこんなにべたべたするようになったの?

夏目星澄は霧島冬真にどう答えればいいのか分からなかった。

彼女の心は今、とても乱れていた。

しかし、包帯を巻かれた体で彼女のそばを離れようとしない霧島冬真の哀れな姿を見て、結局追い払う決心がつかなかった。

霧島冬真は夏目星澄が黙っているのを見て、承諾したものと受け取り、すっかり嬉しそうになった。

しかし、彼が夏目星澄ともっと親密になろうとした矢先。

医者が入ってきて、二人の体を診察すると言い出した。

霧島冬真は顔を険しくした。なんて空気の読めない医者だ。

しかし、夏目星澄の機嫌を損ねるのが怖くて、怒りを表に出すことはできなかった。

医者の診察が終わると、夏目星澄は突然ある問題に気付いた。

二人でずっと同じベッドに寝ているのは、あまりにも不自然に見える。

しかも、もうすぐ誰かが見舞いに来るかもしれない。