夏目星澄は母親の看病をしながら、霧島冬真の見舞いにも行っていた。
一週間以上も両方を行き来していた。
人はすでに疲れて痩せていた。
松岡静香は夏目星澄が仕事で忙しいと思い、毎日来なくても看護師がいるから大丈夫だと心配して言った。
しかし夏目星澄は、やっと見つけた実の母親だから毎日会いたいと思っていた。
一方、霧島冬真の方も気がかりで、彼は言うことを聞かない人だった。
彼女がいる時はまだ良かった。何をさせても従うが、彼女がいない時は誰が何を言っても聞かず、検査もせず、薬も時間通りに飲まず、まるで拗ねた子供のようだった。
だから彼女は自分が少し疲れても構わないと思っていた。
霧島冬真も同様に夏目星澄を心配していて、彼女が再び病室に現れた時、名残惜しかったが、「この数日間で疲れて痩せたようだね。僕の方は大丈夫だから、まずは母親の看病に専念して、手術が終わってから来てくれればいい」と言った。