第436章 記者会見

霧島冬真も後ろの音を聞いて、振り返った瞬間、バイクが突っ込んできていた。

彼は急いで夏目星澄の手を引いて外へ逃げ出した。

しかし、二人ではバイクの速さには及ばなかった。

衝突寸前、霧島冬真は避けられないと悟り、夏目星澄を突き飛ばして彼女の安全を確保しようとした。

だが夏目星澄に強く引き止められ、「だめ、冬真、そんなことしないで」

彼は既に彼女を救うために一度死にかけていた。

今度は絶対に事故に遭わせるわけにはいかない!

夏目星澄は逆に霧島冬真を突き飛ばした。

これは霧島冬真が予想していなかったことだった。

しかし気付いた時には既に遅かった。

「星澄、やめろ!」

この光景を目にした人々は皆、思わず息を呑んだ。

女性ファンたちも驚愕して口を押さえた。

彼女たちは夏目星澄が嫌いで、浩真さんに謝罪させ、芸能界から追放したかっただけだった。