霧島峰志の手が急に握り締められた。「何だって?」
彼が家に帰った時、お爺さんは夏目星澄に祝福の贈り物を贈ったかと尋ねた。彼は1000万円を振り込んだと答えた。
すぐにお爺さんも夏目星澄に送金しようと電話をかけた。
彼はわざわざいくら送金したのか聞いてみた。
お爺さんは同じ額だと言ったのに、なんと密かに5000万円も送っていたのだ!
お金が惜しいわけではなく、お爺さんのやり方が正直ではないと感じたのだ。
水野文香は更に彼を刺激し続けた。「お母さんは星澄にヒスイの腕輪をプレゼントしたわ。若い頃の持参金よ。あなたも見たことあるでしょう?3000万円以上はするわね。私はダイヤモンドのネックレスを贈ったわ。2000万円くらいだから、結局家族の中であなたが一番少なかったわね」
「星澄が細かいことを気にする子じゃなくて良かったわ。そうでなければ、きっとお義父さんが自分のことを気に入っていないと思って、適当に1000万円で済ませようとしたと思うでしょうね」