霧島冬真は養子縁組の件を大谷希真に任せた。
大谷希真の仕事の効率は早く、わずか3日で、ふゆちゃんの実の両親を見つけることができた。
おそらく高梨菜々のふゆちゃんへの虐待がトラウマとなり、高熱の後、高梨菜々のことを完全に忘れてしまった。
泣くこともなく騒ぐこともなく、小さな体を病院の小児用ベッドに横たえ、とても大人しくしていた。
ふゆちゃんの実の両親も可哀想な人たちだった。
5年間妊活しても子供を授かることができず、体外受精の道を選んだ。
しかし、彼らの家庭は一般的な経済状態で、体外受精の費用が高額すぎて負担できず、行き詰まった末に、闇医者の誘いに乗せられ、違法クリニックで体外受精を受けた。
しかし、お金を支払っても妊娠することはできず、返金を求めたが、闇クリニックに押し付けられ、その後通報されて閉鎖され、院長は姿を消し、彼らのお金も戻ってこなかった。